Vories Memorial Hospital


緩和ケア

担当医:細井、呉

現代の病院では、病気の治療が主な役割ですので、病気をみつけるための検査、病気を治すための治療に重点がおかれます。例えば胃とか腸とか、体の一部分の異常で生じたいわゆる「病気」を治療するということになります。しかし、入院中の患者さんの中には、不治の病に冒され、病気をなおすことが困難な状況の方もいらっしゃいます。そのような患者さんの痛みやつらさに焦点をあてて、たとえ病気それ自体は治らなくても、つらい症状を軽減し、1日1日を有意義に送ることを目指す医療が緩和ケアです。

【著者】
ホスピス長 細井順

死をおそれないで生きる
著者自身のがん患者としての体験とホスピス医としての経験をふまえて、豊かな生き方、納得した終わり方について考えた一冊。がんになったホスピス医の人生ノートを多くの方々に読んでいただきたいと願っています。

第1章 ホスピス医ががんになった
第2章 がん体験から学んだこと
第3章 死にゆく患者さんの傍にいて
第4章 患者さんに学ぶ生と死
第5章 よく生きてこそ、よく死ねるもの
第6章 これからのホスピス
第7章 今がんと共に歩む人に

<どのような人がうけられますか>
病気の治療中で、身体的、精神的な痛みを感じている方が対象になります。その中には、元々の原因を治療することが難しい病気を患っている患者さんも含まれます。がんに罹り、治療することが難しく、痛みやだるさに苦しんでおられる患者さんが多く来られます。
<どんな治療をするのですか>
まず、患者さんが感じておられる身体的な痛みを取り除くことを第一に考えます。がんの痛みには、世界保健機構(WHO)が推奨する除痛法に従って治療します。痛みの治療も進歩していますので、8~9割の患者さんに改善がみられます。痛み以外にもだるさ、食欲不振などあらゆる症状に対して対応しています。身体的な痛みはなくても、精神的に落ち込んだり、イライラしている患者さんに対しても、それらが軽減するよう治療します。心のケアという部分についても、カウンセラーなどを通して患者さんへの働きかけを行っています。いろいろのスタッフがチームで患者さんのケアにあたることが、緩和ケアの大きな特徴です。一番大切なことは、患者さんやご家族とよく話し合って治療をすすめることだと考えています。
<抗がん剤や民間療法、代替療法はどうですか>
抗がん剤は、患者さん、ご家族の希望と、患者さんのそのときの状態、抗がん剤の効果と副作用などをよく検討してから、使用するかどうか判断します。民間療法、代替療法(現代西洋医学以外の治療法)については者さんやご家族とよく話し合って決めます。患者さんへの負担が大きくないものであれば使うこが多い傾向にあります。
しかし、緩和ケアは、民間療法、代替療法を目的とした医療ではありせん。
<費用はどのくらいかかりますか>
健康保険が適用されますので、一般診療と比べて高額な治療ではありません。
<受診・入院の手続きについて>
緩和ケア外来を行っています。毎週水曜日の午後1時から5時までで、予約制になっています。
まず、お電話を下さい。その時に診察時間を予約させていただきます。
<緩和ケア相談窓口について>
受診するほどではないけれど、ちょっとわからないことがあって、相談にのってもらえないだろうかとお悩みの方はお電話をください。
相談時間は、月曜から金曜の午前10時から午後4時です。この時間帯であっても患者さんを診察中の場合には、再度かけなおしていただくこともありますので、あらかじめご了承下さい。